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「俺は六本木の某ベンチャーで働きますw」 とか言ってる奴はバカ

就職論 人生論 起業論

こんにちは


@tokunoribenです。


先日、僕が尊敬するブロガーの一人であるちきりんさんが面白い記事をかいていました。


将来有望な若者の将来価値を毀損する、大きなワナ - Chikirinの日記 http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110807



大企業かベンチャーか、というキャリアの問題はここ近年至るところで話題に登るところでありますが、僕はこの二項対立で物事を判断する人間なんてそもそもベンチャーいっても不幸になるだけだと思います。




タイトルに上げたとおり


僕は「大企業とかくだらないんで、六本木の某ベンチャーで働きますw」 みたいなことを言ってる奴はバカなんじゃないかと思ってます。


別にこれは、特段の六本木のベンチャーで働いている人間がバカ、というわけではないです。


自分のキャリアについてこんな風な考え方にしか帰着できない人間が愚か者、という意味で使っています。


今日はこの大企業とベンチャーについて思うところを書いてみたいと思います。



・大企業に行くことが必ずしも幸せとは限らない


大企業とベンチャーの問題を考えるにあたってよくでてくるフレーズが上記のフレーズです。


僕もそう思います。


ただ、大企業に行くことが必ずしも幸せとは限らない、というのは自分が実際に経験してみて判断することであって、少なくとも人事コンサルやベンチャーの社長、ましては素性の知れないブロガーの言葉を真に受けて判断することじゃないですよね。



だって彼らはあなたが大企業に行ってもらうよりベンチャーに行ってもらった方が自分にとってプラスになるんだから、そりゃそう言いますって。



人事コンサルなんかはそうやってうまいこと言って人材を転職させてフィーをもらってるビジネスだし、ベンチャーの社長だって世間一般的に優秀な人に来てもらった方がプラスなわけだし、ブロガーはブロガーでそうやって話題になりやすいテーマで挑発的に書いた方がPV稼げるし。そりゃ大企業行けなんて言わないです。



全然関係ない話ですが、僕が面白い評論家だな、と尊敬していた、若者はなぜ3年でやめるのか〜とかいう評論家の人のtwitterを最近見ていたらまんま2ちゃんねらーみたいなことばっかつぶやいててがっかりしました。


そりゃ著書ではうまいこと言いながらも、自分は実はちゃっかり大企業就職してて、はては暴露本で内部事情ぶちまけて一稼ぎしてあとは、あれこれ言って飯食ってる人間ですからね。

結局他人の人生なんだから、蚊帳の外の人間は好き勝手いいますって。



「大企業かベンチャーどっちの世界に行くべきでしょうか?」


いろんなとこでよく言われる質問ですけどね。


大企業にいけよ!って言ったところでせいぜい数年後にあの時はお世話になりました、とかいて美人の奥さんとの結婚式に呼ばれるのが関の山です。


ベンチャーいけよ!って言ったら、もしかしてあなたのおかげで今の私があります、とか言っておいしいチャンスが舞い込んでくるかもしれないわけですからね。失敗しても、あなたがやれと言ったからやったんだ!とか言われる筋合いないですしね。



起業した方がいいとか、ベンチャーに行った方がいい、というのは基本的にノーリスクハイリターンのおいしい言葉です。




だったら言うだけなら、ベンチャーとか起業、とか言っといた方がメリットだらけじゃないですか。


そのプレミアムを差し引いてああいう記事や発言はみないといけないのだと思います。



・大企業は成長できない、ベンチャーは成長できる



続いて大企業とベンチャーを語るにあってよくでてくるのがこのフレーズです。



大企業は形式だけの作業で、歯車でしかなく成長できない。ベンチャーは若くしてポジションがあって責任感のある仕事ができ成長できる、と。


そもそも成長って何なんですかね。よくわからないですよね。だって人間ってほっといても成長するじゃないですか。


小学校の子供が成長したい!とか言ってたら ??ってなりますよね。でも、社会人だと普通に通用するから不思議です。



結局みんなわかってないんですよ。成長って具体的に何ですかって聞かれたら。

だいたいなんすか、プロジェクトをドライブしていく経験とか。


みんな偉そうにいってやってることは、エクセル叩いてるか、関係部署との折衝とかそんなんじゃないですか。 そんなもんを成長してると誤解してどや顔で語ってるだけじゃないですか?



まぁ、とは言ってもいろいろな経験を積む、というのは成長するためのひとつの必要条件かもしれないですね。



ただ経験すればいいというのも言いようですよね。言おうと思えば刑務所入るのだって、みんながしたことのない経験で成長したともいえるわけだし。


だとすると結局経験ってのも、金と時間があった方が比較的豊かな経験ができるのではないかな、と思います。




そういう点で大企業ってのは素敵ですよね。


会社の看板がなければ食っていけない、とか言いますけど、看板背負ってるおかげで普段は会えない人にも会えるし、会社の金を自分の成長に投下できます。例えば海外で働きたい、と思うなら日本の大企業とかから海外に駐在させてもらった方がよっぽど効率良く濃い経験ができますよね。


そんなの成長じゃない? そりゃ今のご時世海外なんて誰でもいけるので、行って生活してたら現地の人々と仲良くなることはできますよ。でも、しょせんそれはコネも基盤もなくノコノコ行ったところで現地の人と仲良くなっておしまいじゃないですか。それが成長なんですか?


ビジネスはしかるべき人と関係がなければなんの発展もしません。


世の中はサラリーマン金太郎のように甘くはありません。しかるべき人と会うためのしかるべき環境が手に入り、そのための素養を身につけることができる、というのはただ現地へ行ってローカルに混じって生活してました、というのとは比べ物にならないくらい人として幅が広がるのではないでしょうか。もちろんその後の人生におけるチャンス、というのもね。



あと大企業は、風変わりな人に厳しい、っていうような偏見もあるのですが、大企業って結構変わった人間でも変なことをしても許してくれたりすることは多いんじゃないかな、と思います。そうそうクビにならない、って分思う存分好きなことできますね。日経新聞の私の履歴書とか見てても、脚色あるだろうとはいえ結構無茶だな〜と思うようなことを大企業の社長とかが若いころにやってて、笑えます。


あ、ベンチャーの利点でもある、人数が少なくて機動力があるってのも裏を返すと、人間関係が緊密すぎて、一度険悪な関係になるとリカバリ不可能ってことなんですよね。だとしたら、大きな会社の方がフィールドが広い分のびのびと働けるのかな、とも思います。



それにベンチャーだと毎日遅くまで働いて、成長してる!とかみんな言いますけど仕事を通じて成長するって別に毎日終電まで農奴のように働けば人間的に成長するってものじゃないですよ。

もしそれが本当なら今頃ブラック企業の社員の方々は大金持ちになってるはずじゃないですか。仕事の努力と収入は必ずしも比例関係にないです。何もできない既得権益に乗っかってるおっさんとかの方が何倍も稼いでいたりします。悲しいですよね。でも事実です。

日々業務に追われフロー型の仕事をこなしたからといって、しょせんそれはスキルやノウハウといった時務学的なスキルがつくだけであって、本学、つまり社会とはどうあるべきとか、自分はどうあるべきか、という人間的な成長には結びつかないですよ。こういうのは一朝一夕では身につかないものです。温故知新の考え方を持ってじっくりと日々の生活でストックしていくことで身につきます。その中には、いわゆる大企業特有のくだらないと思うような仕事もあると思いますよ。でもそういう両者を兼ね備えた深度の深い経験がないと話してて、
あぁ、自分の世界だけで生きてきた浅い人間なんだなぁ、この人。ってすぐわかっちゃいます。



そうそう。それに当たり前ですけど、人生は仕事だけじゃないですからね。


大企業だと仕事と金と女が一直線上のベクトルに並んできます。これはいいですよね。


仕事の向こうに高給がきちんと存在して、そして社会的なブランドや出会いの幅の広さから異性との交流の機会も増えてくるわけです。有名企業ともなると入ってくる女の子も可愛いですからね。


高給取りで優秀な男性社員と、女子大出身の容姿端麗良妻賢母気質なお嬢様の一般職、そして二人は職場恋愛から結婚へ、なんて日本が誇る画期的なお見合いシステムですじゃないですか笑 これ以上にWin-Winな関係って世の中にあります?


ベンチャーだとこのベクトルが並ばないですからね。仕事に打ち込んだところで必ずしも金が約束されてるわけではないし、異性との接点も必然的に減りますよね。


くだらない、自分の本当に好きな人と付き合ったり結婚するのが大事なんじゃないか、って言います?


どうして恋愛に関してはベンチャースピリットがないんですか? 今の彼女なり奥さんで満足なんですか? 
わかりますよ。一緒にいると幸せですもんね。でも、もっと幸せってあるかもしれないですよね。だったら、なぜ上を目指さないんですか? 今のままで満足しちゃうんですか?  不思議です。


あ、あと家も買えないですよ。銀行はローン出してくれないし。大企業で信用ある会社に勤めてるとポンと出してくれますけど。可能性は信用にはならないです。寂しいですね。




・ベンチャーで世界に挑戦する


挑戦、いい言葉ですよね。僕はすごく好きです。

仮に学生がこの言葉にひかれてベンチャー企業なるものに飛び込んだ場合待ってるのはどのような仕事でしょうか。

華やかなキーワードとは裏側に実情は


受託開発、広告代理、営業、SEO


ほとんどがこれじゃないですか?


あなたがgoogleを作るような画期的なスキルとかがあって、何かつくるっていうなら話は別ですけどね。もしそんな人だったらこんなブログなんて読んでる場合じゃないでしょう。

できないから読んでるんでしょ? 永遠に「〜のために読んでおくべき○○のエントリ〜」とか見つけては必死でタグ付けしていつまでも変わらない人生を歩んでるんでしょ? 


成長、挑戦、若くして責任感のある仕事。


そうやってキーワードが散りばめられた仕事のほとんどがぶっちゃけ単純労働集約型産業です。

ウェブやITの世界は日進月歩の世界ですからね。年を重ねることがその人の市場価値を高めることにはなりません。むしろ年とった人なんていらないです。いかに低コストな若い優秀な人材、それも新卒のような無垢の人材をかき集めて、コストが高くなる前に卒業とかなんとか言ってやめてもらうか、それが収益率を高めるコツ、経営者が考えるべきことです。


だからそういう会社は新卒採用にもお金かけますよね。


え? でもストックオプションで莫大な収入が手に入る? 

そんなもんベンチャーで新卒を雇うような余裕がでてきたタイミングで入社したところでもらえるわけないじゃないですか。


だいたい、学生がイケてるだのなんだの言ってるベンチャーなんて、所詮学生向けに露出度が高いか低いの次元の話で決まってるんじゃないかと思いません? なんちゃら型インターンとかやって成長とか言っとけば学生は食い付くんですよ。無駄に採用ページに金とかかけちゃって。

本当に将来成功して自分がその果実を収穫できるようなベンチャーはそもそも新卒採用なんて部分に金かけずにもっと本業に投下しているのではないのではないのでしょうか。


てか、そもそもみんながベンチャーベンチャー言うてる会社って会社法的には大企業じゃん。



以上、つらつらとまとめてきました。



きっと、何を言ってるんだこいつは。何様なんだ! とお思いのことでしょう。



そういうあなた、たぶん何か成し遂げるべき大きな目標があってベンチャーという選択をとったわけじゃなくって、


ベンチャーで働いてる自分がイケてる、って思ってるタイプの人間じゃないですか?


六本木の某ベンチャー企業で働いてます〜とかなんとか言って、自分は成功する可能性がある、世間一般的な評価では測れない何かがある、と思われることに価値を感じてるんじゃないですか?


だからその生き方を否定されるとムカっとする。違いますか?


成長とか挑戦とかやりがいとか可能性とかそういう抽象的な表現で自分をごまかして体裁を整えようとしてる。


そもそもベンチャーの本義は冒険ですよね。


成長したい、って言うなら、その目標は何ですか? 人生をかけてまで成し遂げたい志は何ですか? 身に危険をおかしてまでたどり着きたいところはどこですか? そういうのがベンチャーじゃないですか?


俺は冒険家だ!って言ってはいるものの、具体的なゴールがあるわけでもなく、とりあえず入れそうな森にはいってあてもなく彷徨っていい汗かいてる人って冒険家って言いますか?。言わないですよね。


本当の意味で世界を変えてくれるような起業家たちは、そうじゃなくって何か成し遂げようっていう強い志を達成するために、周りも気にならないくらい、それこそ惨めなほど一生懸命じゃないんでしょうか。




そんな思いはきっと世界を変えるし、変える運命を持っている、と僕は信じています。



「ベンチャーで働いてみた僕が知った3つのこと」とかどーでもいいブログ書いてはてブにこれはすごいとかタグ付けられてドヤ顔して人生浪費するような人生なんてくだらないのやめましょうよ。





世界を変えるか、変えないか。それだけです。



そして僕はそうやって世界を変えたいと思いながらも、「六本木の某ベンチャーで働いて」しまっているような人間の一人です。



変えましょう。自分をそして世界を。