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内定率は低ければ低いほど良い。

就職論

マイナビ2013の広告が話題になっていた。


考えるすべての就活生に。とかってやつ。




現在の日本の画一的な就活論とあいまって物議を醸しているようだが、単純にそれ抜きにしても現実味あるノーマル顔がびっしり羅列されている構図というのは嫌悪感を抱かせる。




そして就職活動開始に伴って堰を切ったように今年も就職氷河期を予見させるようなニュースが飛び込んでくる。

大学生内定率59.9% 続く「超氷河期」
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20111119ddm003020058000c.html


就活短縮、12月開始 学生の意識「二極化」
http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20111126000019


学生、デモで就活に疑問
http://www.unn-news.com/news/201111233193


思えば僕の周りで就職活動が始まった頃もリーマン・ショックの影響からか、内定率が低い低い、就職氷河期の再来だ、なんて言われていて皆戦々恐々とした日々を送っていた。


今年は震災、円高、欧州危機の三重苦でますます大変になるだろう。


内定率が低いのはよくない。漠然とそう思っていた。


でも、ふと考えてみた。


仮に内定率が低くなったとして、何がいけないんだろう。かと


マスコミ、リクナビ、大企業、中小企業、内定者、無い内定。。。


就活という名の劇場には様々な役者や観客が登場しては毎年悲喜交交の茶番劇を演じて幕を閉じる。


そしてそれらはキャリアだの、やりがいだの、自己分析だの、よくわからないキーワードが散りばめられそれが話をますますややこしくしている。


体の良いオブラートな言葉で騙し騙され、化かし合い。何が正しくて何が間違ってるのかもわからない。


ここはひとつ現在の就職氷河期を取り囲むそれぞれの登場人物の本音をシンプルにわかりやすく紐解いてみて、客観的に考えてみよう。



マスコミ

「くるかーくるかー おっしゃ出たwww 内定率59.9%www ドゥフフwww来ましたこれwww 就☆職☆氷☆河☆期ww 地震 欧州危機 円高!トリプルコンボSA☆KU☆RE☆TU! どや? どや?就活はやっぱ大変か?な?な? 大変やろ? な?  そうかそうかやっぱり大変か! ほら政府や社会に言うたれ言うたれ!  きっちりうちらが記事にしといてやるからの! 今年も就活特集組んで、新聞、テレビ、雑誌できっちりネタにしとくからしっかり買うてや! 毎年この時期これがぎょうさん売れるんや!!今年は特に売れるデェ!!ほんま就職氷河期さまさまや! ありがとさん! まぁ、こんなご時世やしうちらと違って大した給料の会社にもいけんやろうけど、人生生きとったらいいこともあるで! こういうのワーキングプアっちゅーんか? まぁ、学生んときもニコニコ動画見たりゲームやったりして生活しとったんやから今とあんま変わらんやろww  ほながんばってな!!! 」


リクナビ・マイナビ

「あっ、大企業サーン どうもーいつもお世話になってますー。いや〜今年も氷河期ですわ〜 マスコミさんが就職氷河期就職氷河期言うもんですから、セミナーなんかやろうもんならもう学生が爆集でたまりまへんわ! どうでっか? 今回のセミナーも一つ参加してもらえませんかね〜  え?お金? すいません、いくらか勉強させてもらいますわ! あ、ちょっとすいませんキャッチ入りました、一旦切ります〜。 はい、どうもーリクナビです。あ、なんや中小企業はんか。 あんた、結局今回のセミナーどないすんねや?お? 今年は就職氷河期で早期化早期化ちゅーって学生は掃いて捨てるほど集まっとるんやぞ。え? 値引き? あきまへんで! ブース出展はきっちり140万や! お前みたいなとこはこうでもせんと学生がこうへんのやぞ。わかっとるんか。お? ほなきっちり振り込んどいてや。 あっ、大企業サーンすいませーんおまたせしちゃってー!そうそう今激アツの第二新卒の転職セミナーの件なんですけどぉー…」



大企業

「創立100年目を迎える伝統ある会社です!グローバルにあらゆる領域に事業を展開!社員ひとりひとりの個性を尊重しチャレンジ精神をもった人材を募集しています!」
(高い給料をもらってる上の層がいっぱいいるので、若手社員が働いて支えてください。正直自分たちも自分の会社が何してるのかよくわかってないので歯車になってください。新興国とか開拓つらそうなので若い人がお願いします。失敗して人生棒にふるのは嫌なので、代わりに若手社員がなんか新しいこと考えてチャレンジしてください。じゃ、よろしく。)



中小企業
「実力主義で若手も活躍している会社です!採用は人物重視! 将来の社長候補を募集します!新規事業立ち上げ中につき新卒追加採用!フラットで風通しのよい会社であなたも急成長しませんか?」
(手段を問わず営業数字を挙げた者だけを人間扱いします!数字さえ挙げれば外人でも犯罪者でもかまいませーん!。どうせ使い捨て要員なんだから、論外のバカでなければ誰でも結構っていうか社内に人材を客観的に評価するノウハウはありませーん!馬鹿馬鹿しくてマトモな人間なら中年になるまでとても居られません。だから使い潰れたあとは早く辞めてってください。新規事業では人を使い捨てしているので常時大量補充する必要があります。フラットというか中高年管理職の要らない仕事です。サービス残業バリバリで使い潰しまーす。)



大企業内定者
「はいはーい!皆さーん!平均年収1000万円以上企業の内定者がここを通りまーす! この就職氷河期に平均年収1000万円以上でワーク・ライフ・バランスも充実した企業の内定者が発言しまーす!平均年収1000万円以上でやりがいがあってグローバルに成長できる企業内定者の僕達が集まって交流会やりまーす!平均年収1000万円からしたらたった0.01%のはした金程度の千円の参加料で君たちもこのセミナーに参加できまーす!セミナーでは平均年収1000万円以上の企業の内定者の僕達が自己PRとか教えちゃいまーす! この就職氷河期に平均年収1000万円以上で人気企業ランキングに入ってる企業の志望動機とか語っちゃいまーす! 平均年収(ry」



中小企業内定者
「たんぽぽを刺身の上に並べるお仕事の会社から内定をもらったお! 厳しい就職氷河期だったけど一生懸命就職活動した中で出会ったやりがいと責任感がある素晴らしい仕事だお!頑張って成長してたんぽぽをたくさん並べられるよになって日本を元気にするお! 」



無い内定
「俺に内定が出ないのは茶番じみた就職活動のせい!リクナビが悪い! 国が悪い! 大学が悪い! 本来俺はこんなことをしている人間ではない!もっと俺は評価されるべき! 就職氷河期さえなければ俺はもっと評価されてて当然! こんな就活はやるだけ無駄! 」 




なるほどこうやって見てみると内定率は低い方がそれはそれでみんなWINWINな感じなので良いじゃん。


え? 内定がでない学生や、望まない仕事しかなかった学生がかわいそうじゃないかって?

でも、例えばこれが大学受験だったとして、第一志望に落ちたりどこも受からなかったりした学生がいたとしたら、それは大学合格率が最低だから大学や社会はなんとかすべき、とかってならなくて勉強しなかったのが悪いんじゃねーの?てなると思う。

ところが就活だとそうはならないのは大学受験と違って、必ずしも実力に見合った客観的な評価が得られるとは限らない、ということが理由としてあるのだと思う。


中身は空っぽだけど、口が達者でアピールがうまいがために高評価になりやすい人種と逆に人間的にも能力的にもしっかりとしているにも関わらず、アピールが下手糞なためにそれに見合った評価を得られない人種。


前者のような人間が飄々と残された大学生活を満喫しているのにたいして後者のような人間が、ずっと苦労してかけずり回っているのを見るとやっぱり日本の就活はおかしい、と言いたくなる気はする。声を上げてどうにかしろ!って言いたくなるのは至極当然である。


でもそれって本当に正しい?

例えば 大卒の求人倍率とかを確認してみる。

"2010年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象とした全国の民間企業の求人総数は前年の94万8000人から72万5000人へと23.5%減、学生の民間企業就職希望者数は前年の44万3000人から44万7000人へと0.9%増。結果、大卒求人倍率は1.62倍となった。"
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0904/13/news101.html


っていうか仕事が余ってんじゃんwwなんだそれww

ってこては内定率60%だから結局、残り40%のたった18万人くらいの「自分が何がしたいのかわからない」とかの戯言のために残り1億人くらいの日本全体が国を巻き込んで毎年ワーワー盛り上がってるわけ? 

それで日本全体を巻き込むとか美味しすぎでしょw そりゃあビバ就職氷河期になるのは当然だわww もっと燃え上がれーて感じだわw


え? わざわざ大学を出たにも関わらず知的労働性の高い仕事や望む仕事につけない人間が多く出ることはよくないだろだって?


何いってんの?


これからの時代アメリカやヨーロッパは低賃金の移民を奴隷のように扱き使って繁栄を維持していく。

そして同じように中国や新興国も地方の低賃金の貧農を奴隷のように扱き使うことで繁栄を維持していく。

移民も貧農も存在しない日本はこれから何を犠牲にして繁栄を維持していくの?


答えは若者しかないじゃん。若者をボロ雑巾のように酷使して繁栄を維持していくしかないでしょ。


例えば、日本の中小企業すげー!みたいなお話でよくわかんない部品作ってる町工場みたいなとこなんか出てくるじゃん?

今でこそすごい会社なのかもしれんけど、やっぱりすごく地味だし、できて間もないような時なんて そんな会社で働けって言われたらやっぱなんか嫌だよね。


でも今の日本があるのってそれってそういう職種についてるのが、他の国とかだったら無知な貧民とかが与えられたどおりに作業してこなしてるような仕事を、日本だと無駄に高スペックな人材がやってるから画期的な製品や改善が生まれて成り立ってるんでしょ。


つまり求められる仕事レベルに対してオーバースペックな人間が存在することでイノベーションって起きるんじゃないの?

これって製造業だけじゃないよね。どの職種でも仕事でもそういう例って多々あると思う。


もちろんそういうのって最初からこの人はイノベーション起こせるってわかるはずもないから、とりあえずやってみないとわからない。

だとしたら自分の意思でそういう未知へのリスクを取れない日本人には適当に就職氷河期とか理由つけてそういう会社に来てもらったほうが経営者、しいては日本のためになるじゃん。


ま、実態は劣悪な労働環境かもしれないし、将来性もないかもしれないけれど、そういうブラック企業でもみんな給料とか労働環境がどうとか言わず、反抗もせず成長とかやりがいとかいって働いてくれる若者が毎年湧いてくるってって素晴らしすぎるでしょ。

私は日本を元気にしたい!とか言うならまずは自分からどうぞお願いします。



破綻したリーマンブラザーズのリチャードファルド元最高経営責任者は言いました。

「皆が踊っている間はパーティーはやめられない。たとえそれが非合理的なものだったとしても。」


これを就活に当てはめるとしたらさしずめダンスではなくて茶番劇といったところだろうか。


茶番劇を茶番劇だと指摘して「考える」のって何か意味がある? 

茶番劇のピエロが審査員に向かって適切な評価じゃないとか、舞台がせますぎて自分にスポットが当たらないだの、演目時間が自分には短すぎるだの、なんて戯言を言ったところでどうにもならない。


幕が上がって、舞台に上がってしまった以上、選択肢なんてないんだよ。


「考える」べきことはピエロになって茶番劇を演じ続けること以外になんてない。


ピエロらしく、おんなじような格好をして自己PRだの学生時代頑張ったことなど今後一生使うこともないだろう同じようなセリフを糞必死こいて諳んじてピエロを演じ続ければいい。


そして晴れて審査員のお眼鏡にかなった暁には、


その配役のミスマッチだなんてゆめゆめ「考える」ことなく、論語でも読んで農奴のように働いて欲しい。


そして会社や社会、ひいては日本のためにボロ雑巾のようになるまで働いて、人生を終えて欲しい。



え?こういうのすごいムカムカする?



じゃ、ステージなんて上がらずに降りたらいいじゃん。それで審査員になればいいじゃん。

会社作って内定なんてもらう側じゃなくて上げる側になればいいじゃん。 

毎年ピエロは履いて捨てるほどやってくるんだから。