発見7 ■起業家にとってもっとも大切なスキルは「デザイン」スキル

 

  起業家に求められるスキルはいろいろあると思いますが、一番必要な能力は何か、と聞かれたら僕は「デザイン」力だと答えます。これは単にデザイナーとしてスキルがある、という意味での狭義のデザインではありません。

 

そもそもデザインの由来はラテン語で「方向を指し示す」から来ています。

 

起業家、経営者、実業家、リーダー、呼び名はなんであれ、組織のトップに立つ人間にとって一番大事なことは、自分の持っているビジョンや組織の進むべき方向性を指し示すことです。

 

ただ、自分がこうしたい、という思いを人と共有するのは想像以上に難しいです。特にそれが抽象的なものであればなおさらです。その際に必要となってくるスキルが「デザイン」スキルです。

 

つまり、抽象的な概念を共有しやすいように具現化する能力です。

 

目指すべき方向性を例えば売り上げ目標という数値で指し示す、完成像を写真や動画のイメージを使って共有させる、

 

一見違う行為のように見えますが根底にあるのは抽象的なものを具体化する「デザイン」スキルです。

 

 

もちろん言葉であってもデザインスキルというのは求められます。

 

アメリカのハーバード大学が行った調査によると、事業を成功させた人々のほとんどは、たとえ小学校しか出ていなくとも、大学院レベルの語彙を持っていた、という調査結果があるそうです。

 

ちょっとした言葉ひとつとっても、それをどのように相手に伝えるかによって、結果は異なります。

 

まさに「デザイン」スキルが必要とされるのです。

 

自分が得意とする「デザイン」スキルは人により違うと思いますが、少しでも自分にあったこの「デザイン」スキルを高めていく、というのがトップになるために必要なことなのかなと最近考えています。