珍々軒【上野メシ】
珍々軒。もうね名前からしてヤバい。
マンガか何かにでてくる中華料理屋?みたいな。
店主が出前とか運んでそう。
でね、食べログみるじゃん? 評価3.5以上。3.5以上。
3.5って何。
お店もねアメ横のガード下で、机も椅子も公道にせり出してて、ビール瓶のケースの机で机斜めになってるの。スープこぼれる。
しかも俺の席の横、ゴミ箱。
店内が汚いから☆マイナスひとつです!とかじゃなくて普通に俺の横にポリバケツのゴミ箱が鎮座してるわけ。
これで評価3.5以上とかなんというステマ・・・ とか思うじゃん?
でね、ラーメンとかチャーハンでてくるの。机曲がってるからスープこぼれそうなわけ。机もビール瓶ケースがベースだから全然サイズあわないわけ。
それでも頑張って食べるでしょ?
そしたらね、2秒後にごめんなさい、って謝ってた。俺。
なんか、もうね、違うの。
チャーハンが、焼きそばが、ラーメンが、普通の珍々軒ででてくるようなフォーマットの癖に
尋常じゃなく、うまいの。
恥ずかしいけど王将とかがね、完成だと思ってたの。中華料理の。人生で。
あーもうこれ三国平定しちゃったわー、もうだいだい知ってるわー敵無しだわーみたいな。
それがね、普通に在野に、まだゴロっと諸葛亮公明がいました、みたいな。感じのインパクト。
ジャーンジャーン げぇーっ孔明 みたいに横山三国志みたいになってた俺。
俺が今まで食べてた中華料理とは、何だったのか…みたいな。
もうね、横にゴミ箱あるとか机曲がってるとか全然気にならない。
いきなりおばちゃんが隣の席すわって黙々と餃子食べ始めたけど、もうたいした問題じゃないね。
完全に俺の中で新王朝はじまっちゃった感じ。
ガード下にごろりとこのレベルの中華料理が存在している上野。
上野メシ、奥が深いです。