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あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。って残酷な言葉だと思う。

あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。って本が発売されるらしい。


あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。
日野 瑛太郎
東洋経済新報社
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脱社畜ブログを書いている人の本。とても面白いブログです。。

毎回の連載もとても面白くて楽しみに読んでいます。


「飲み会も仕事のうち」は、社会人の常識? | あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

従業員に「経営者目線を持て」という謎の要求 | あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト


まだ発売前なので、本の中身はわからないけれど、タイトルだけをみたときに率直にかなり残酷なメッセージだな、って思った。

え?かわいそうなのは、残業代が請求される経営者じゃなくて、こんな本を読んでる方々が、ですよ。。。



話は変わりますが、最近つくづく思うのですが、残業代っていま思えば不思議な概念だと思いました。

業務の質より会社の滞在時間だけを見て、普段より割り増しのお金がもらえるってとんでもない制度じゃないですか?

そういうインセンティブの設計だと、なるべくちんたら仕事をやって、伸ばし伸ばしした方が給料増えますよね?

本来仕事って、例えばよくわからんデータ入力作業とかだったらマクロ組んで早く終わらせましたんでもう帰ります、とか、そういう仕組みをつくった人間の方が高い給料もらうべきであって、ちまちまデータ打ち込んでてようやく終電で帰れました、ってのが高くなる制度ってのはなんか変だと思います。

でも、制度がそうなってないと発想として残業しよーって感じになるので、残業代をきっちり貰える仕組みってかえってダメになると思うんですよね。残るんなら、それこそ何か残業代なんて制度無くして、残業代なんかいらないけど何か成し遂げたいくらいの目的意識がないと残れない仕組みにする方がいいと思います。


で、こういう残業代なんかいらないみたいなこと書くと、ブラック経営者乙とかコメントされるんですけれども、冒頭にあった通り逆にかわいそうだなぁ、って思うんですよね。

だってそれって目の前のサラリーしか見えてないってことじゃないですか?

ビジネスって、サラリーマンであってもいっけん表に出て来ない積み重ねが、決定的な要因になることってとても多いと思います。

理不尽に耐え抜いてがむしゃらにやっている姿は理屈抜きでやっぱり人の心を打つものがあるし、

忘年会だって、何が楽しくて会社のおっさんと忘年会で飲まないといけないんだ、家でアニメでも見てる方がマシだろか、と思ってても、やっぱりそういうところに喜んで顔を出してくれる若手というのは、年長者から見てるとかわいくうつって優遇したくなるものだし、あるいはそういう忘年会の段取りとか仕切りとかを見て下馬評がたったりするわけです。

あとは、仕事がつまらなかったり、大変だったりしても、そういうつまんない仕事とか大変な思いをしたからはじめてたどり着いたり、気がつけるニーズとか手に入るネットワークって結構あると思うんです。

BtoBとかの事業とかってそうやって仕事の中で培ったクライアントとの目に見えないネットワークやニーズの可視化でしか思いつきませんしね。なんでこんな不条理なんだろ、って思わなければニーズにすら気がつけません。困ってる人がいるんだから、あなたが独立して困ったものを解決する仕組みをつくればそれこそ将来的にはサラリーマンよりはるかに稼げるです。

と、まーこうやって目先の利益考えずに馬鹿みたいに一生懸命やっていてその過程で得た試行錯誤の中で身に付いた経験や積み重ねが、結局その後の自分を助けてくれるんですよね。やっぱり毎日毎日試行錯誤して蓄えていった知見やノウハウや信頼って、目先や上辺のことだけみて批評してる人には絶対に手に入りません。


目の前の直接的な利益だけにスポットをあてるのは間違ってるとは言いませんが将来の利益を毀損する可能性もあるなかなか愚かなことだと思います。




ホリエモンが指摘する「下積み原理主義」に大変共感する件 : イケハヤ書店 http://www.ikedahayato.com/20131218/1652188.html



でもこういう下積み的な発想って割と時代錯誤っぽくて、ホリエモンやイケダハヤト氏がディスってるんですが、

彼らもそういうのがバカらしいって気がつけたからこそ、今のポジションにいるわけで、居心地が良かったらやめてないととおもいます。

「くだらない」と気づいて行動を起こすときに背中を押してくれるのも、下積み的なものがもたらす効果なんじゃないでしょうか。

だから経営者目線で考えろ、っていうのはこういう目の前の顕然化したリターンじゃなくて、潜在的なリターンについて視野を入れて投資的な行動をしろ、って意味なんだと思う。


だからこういうのを「やりがい(笑)」でくくってばっさり切り捨てて、とりあえず残業代ください。ってちゃかすのって結構残酷なんだよね。


で、なんでこういうこと考えるのかなぁ、って思ったらこのブログの人、元経営者なんだよね。

それでとっても納得した。わかってるんだと思う。

きっとこの本のタイトルに隠されたメッセージはこうだ。




劣悪な労働環境に身を振り回される人生を送る君たち、振り返ってみてくれたまえ。

あの日、勝間和代の著書に影響をうけてカツマーを目指して、断る力を全開に発揮した末路はどうなっただろうか?

なんとか勉強法を実践して、年収は10倍になっただろうか。


思い立って購入したフォトリーディングのマニュアルは今どこにいっただろうか?

答えは火をみるよりも明らかだ。


そして、おちゃらけの言葉を真に受けて、自分の頭で考えて、自分の頭で生きようとした結果あなたの人生はどうなっただろうか?

結局儲かってバカンスを楽しんでるのはおちゃらけだけで、相変わらず、君は低月給で満員電車に揺られる毎日じゃないか?。


そうだよね。ふりかえってみると結局君たちの人生はあれからなーんにも変わって無いじゃないか。

ようするにね、君たちには無理なんだよ。一生。


世の中には、目の前の課題にぶちあたって目的意識を持ってなんとか変えていこう、このままじゃだめだなんとかしようっていう人がたくさんいて、そういう人たちは行動して結果を出しているのに、君たちは相変わらずああいう本を読んでは何かやった気になって結局現状に甘んじているだけじゃないか。

気がつきなよ。いい加減。無理なんだよ。きみたちには。


どうせ社畜という枠組みから抜けられないんだから、畜生らしく畜生としての利益を最大化する楽しみ方をするといいよ。

だからもう、君たちは、残業代をきちんともらいなさい。目の前の利益を最優先しなさい。

それで、あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代くださいっていって、忘年会はキャンセルして、定時で失礼させてもらって、アニメのブルーレイでも買って、コンビニで買ったプレモルをすすりながら、はてなで、「こいつは全然わかってない。」とか「ブラック企業乙」とかそういうコメントをしながら、あー 脱社畜目線でかんがえてるおれはわかってるわーほんとわかってるわー っていってなにひとつかわることのない生涯を終えるといいさ、っていうメッセージじゃん。


そういう皮肉が、このタイトルに込められてるって思うと、とっても残酷だなぁ、って思う。

さすが経営者やろうとしたただけあるわ。



ぼくは、新卒では会社にはいってとっても「いい経験」をさせてもらって、とっとと会社を辞めてしまって会社をつくってしまいました。

でも今は全然儲かってないし、いつつぶれるかわかんない零細な会社をやっているけれど、とっても楽しい。

だってじぶんがつくった会社だし、すべてのステークホルダーにハッピーでいて欲しいじゃん。

がんばるしかないよね。

だからどうやったら事業うまくいくんだだろうとまいにちまいにちかんがえてる。もしかしたらうまくいくかもしれないかもしれないしだめかもしれない。

そうやってまいにち考えて行動してた経験はなにかしら自分の中に残る。って思ってる。

でも、もうダメかもって思ったら。いきていく為にサラリーマンに戻るかもしれない。

でもまだまだ若いし、次はうまくやってやる、そのための潜伏期間って考えて、目の前のしょせんたかだか最大でも数十万とかそこらの残業代云々とか気にしないで、時間ある限りドンドンやって知見やスキルを盗めるだけ盗む。経営者目線で働くっつーか元経営者だから、儲かるネタやノウハウを手に入れたら、さっさとブラック企業ブラック企業って不満抱いてるメンバーを引き連れて会社を辞めて自分でやってしまうよね。


ブラック企業にとっていちばんの復讐は残業代をチマチマ請求することよりも、そこにいた社員をごっそり引き抜いて独立してしまうことだしね。


でもね、まぁもそういうのできない、可能性がないってわかってるなら、

感情を押し殺して、腹の底からぐっと押し殺していうよね。

あ、やりがいとかいらないんで、残業代ください。って。

でもそれはなんだかさみしい人生だなぁ。

本楽しみだなぁ。誰かくれないかなぁ。


あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。
日野 瑛太郎
東洋経済新報社
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