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初詣をまだしてない人は『犬の伊勢参り』なんてどうでしょう?

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お正月と言えば日本では初詣ですよね。

警察庁の集計によると、初詣に参拝する人はなんと日本全国で毎年9900万人にもなるそうです(重複参拝含む)

皆様、初詣には行かれましたでしょうか?

「こんなクソ寒い上に何が楽しくて、遠くて人ゴミだらけのとこに行かなきゃならねーんだよ。かと言ってなんか行っとかなきゃ後ろめたい感じするし、誰か代わりに行ってくれねーかな。」

実にごもっともなご意見だと思います。

それでは愛犬に代わりに参りに行ってきてもらう、というのはいかがでしょうか?




そんな馬鹿な、と思うかもしれませんが、実はかつて江戸時代に「犬の伊勢参り」という大変珍妙な現象がありました。

今日はその「犬の伊勢参り」という噂とも真とも言えぬ与太話を、史料から事細かに分析してについてまとめた書籍を紹介したいと思います。


犬の伊勢参り (平凡社新書)
平凡社 (2013-08-01)
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時代は遡って江戸時代。現在の三重県にある伊勢神宮は神宮の聖地として、誰もが「一生に一度はお伊勢参りに行きたい」と熱望する場所でした。

しかし、時代が時代。伊勢参りに行けるのは、裕福な人々がほとんど。農民や奉公人、女性・子供たちは行きたくてもなかなか行くことが出来ない場所でした。

そんな中、明和8年(1771年)突然、一匹の犬がふらりと伊勢神宮へとやって来て、静止する神官の隙間をぬってお宮の前の広場で平伏し拝礼する格好をしました。当時の神宮にとって動物は穢れの対象で侵入は御法度。それだけに当時の人々にとって犬が伊勢神宮に参拝したという話は相当インパクトが強かった出来事に違いありません。

その事件を皮切りに、日本全国で犬の伊勢参りがたびたび発生します。

といっても、犬が意思を持って一匹でトコトコ伊勢神宮に行ってかえってくることは不可能です。

そこには当時の人々の温かい絆があるわけです。

というのも、犬が伊勢参りした、という噂が各地に広がった結果、人々の間で人懐っこい犬や変わった犬なんかが現れると、

「もしかしてこの犬も伊勢参りしたがってるんじゃないか・・・?」
「間違いないwww 伊勢参りしたっがとるわwww」
「よっしゃ。じゃあ、伊勢参りさせようぜwww。」
「ついでに俺らの願い事も託そうww」

みたいな悪ノリが多数発生して、各地で伊勢参り犬が仕立て上げられますw

こうして出来上がった伊勢参り犬は首輪に人々の願い事が書いた手紙や道中の駄賃としていくばくかの銭を結びつけられます。

それで、先々で旅人や行商人などと道中連れ添って伊勢へと向かいます。

もちろん旅人や行商人も皆が皆、伊勢神宮へ行くわけではないですから、途中でバトンリレー形式で別の旅人や村人に引き継いでいくわけです。

なんせ皆の憧れの伊勢神宮へと参拝する犬ということですから、行く先々でもこれはめでたいと大歓迎されます。

餌代として首輪につけてもらっていたはずの銭が、行く先々の村々でかわいがられすぎちゃって逆に銭をもらいすぎた結果

「みんながあまりにも犬の首輪に銭を結ぶもんだから、首輪が大変な重さになっててかわいそうだから両替して付け直してあげたよ!」

といった史料が残っていたり、

「伊勢神宮に参るお犬様がそちらの関所を通過するため、粗相無く丁重に持て成すように。」

みたいな関所から関所の堅苦し手紙がなんかが残っていたりして、

当時の人々と犬のほほえましい光景を想像するとほんわかした気分になりますw

この辺りは昔も今も変わりませんねー。

しまいにはブームが行き渡って、犬どころか馬やウシや豚までも伊勢参りしただのしないだのみたいな話も飛び出てきますww





・・・ちなみに、あの動物、ヌコさんは、現代と変わらず、当時も今も性格が変わってないようで、

「うちのヌコ、参拝する気ゼロだわ・・・」
「村でヌコを伊勢神宮に参拝しに行かせたら村から出ずに帰ってきて寝てる件。」

みたいな感じで当時の人からもネタにされてたりしますwww




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あの、そこ、邪魔なんです・・・ 伊勢神宮に行けとはいいませんが、ちょっとどいてくださると助かります・・・・