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日本に起業意欲が少ないのは、「自己問題」感が少ないからだと思う。

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ネットで依頼したベビーシッターが2歳時を殺害するという大変痛ましい事件が起こった。

【男児遺体・ネットでシッター】ベビーシッターの男逮捕へ 預けた母親「男の名前も施設の場所も知らない」 - MSN産経ニュース

仲の良い友人がつい最近、子供を出産して育児についていろいろ話を聞くことがおおいのだけど、まさに当事者ならではのツイートをしていて、ふと思うところがあった。

”ベビーシッターが男の子を殺した事件が苦しい。母親も甘いと思うけど、安くないお金払って赤ちゃん預けたのに。私も5月に夫婦で結婚式行くとしたら預ける訳だし。結婚式に赤ちゃん連れて行くのは非常識だし。移動含め5時間預かって貰わなきゃで。1番辛い母親をあまり責めないであげてと思っちゃう。 ”


母親だけに「大切な子供をそんなところに預けるなんてありえない!」とばかりの意見なのだと思ってたのだが、意外だった。



ネットで意見を見ていると、「痛ましい」という声という声がある一方で、「そんなネットの見ず知らずの人に預けるのが悪い。」という「自己責任」論も多数見受けられた。

日本では、震災のような自然災害のときに見られる世界に誇るべき共助の精神が広くある一方で、実は「自己責任」というところに関しては結構シビアな一面を持っている側面がある。

例えば、少しテーマが違うのだけれど「What the World Thinks in 2007」The Pew Global Attitudes Project という世界各国で行われたアンケートの中で、「自力で生活できない人を政府が助けてあげる必要はない」という回答項目について「助けてあげる必要はない」と答えた人の割合は日本が38%で、世界中でブッチギリ断トツだったりする。自己責任が問われるイメージが強いアメリカですら28%で その他のイギリスでもフランスでもドイツでも、中国でもインドでもブラジルでも同様で、どこも8%~10%くらいである。
参考:「成長論」から「分配論」を巡る2つの危機感:日経ビジネスオンライン



僕は、この理由の一つとしても日本には「自己問題」として考える人が少ないからじゃないかなぁと思った。

自己問題は僕が勝手につくった言葉なのでというので、適当にイメージを図解してみた。

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ようは、こんな感じで、これって、自分の問題だよね、って自分の問題意識として考えて行動できるという人のイメージ。


今回の事件で僕は、率直に「uberみたいなサービス作ればええんちゃう?」と思った。

uberというのは調べてもらえればわかるが、アプリで簡単にタクシー運転手を呼んだりすることができるサービスで海外でとても流行っている。

それだけだと単に電話の配車と変わらないけれど、革新的なのは配車するタクシー運転手を評価とかで自由に選べるところだ。

当然評価が高い運転手は引く手数多で稼ぎも増える仕組みとなり、評価をあげるために運転手も良いサービスを心がけるようになるというやつだ。

ベビーシッターもタクシー運転同様にそこまで難しい仕事ではないし、海外だと学生のアルバイトの定番とかだったりする。

日本人はベビーシッターができない、ということもあるまい。

今回のベビーシッターの事例でいうと、マッチングと評価システムがうまく機能しているサービスを誰もまだ日本で作れていなかった、というのが理由に一因に思う。

普段買い物するときだって、ネットで見ず知らずの人から買ったりするわけで、ネットで見ず知らずの人に頼むこと自体は別に何も悪いことでないし、また頼む方も、突発的な予定とかで保育施設も対応できないから、そういうベビーシッターが急遽必要になるわけで、親は何してんだ、というのもお門違いだと思う。というかそれいったところで何も解決しなくないか??


だから例えばスマートフォンアプリで簡単に周囲の待機人材を探せて、信頼性や評価も高いベビーシッターが簡単に見つけられるアプリなんかがすでに日本に定着していれば、こんな事件もなかったのかもしれない。

実際アプリストアで調べた感じ確かになかったわ。信頼のおけそうなベビーシッター自体のサービスはたくさんあったけど、高すぎてちょっと現実的じゃなかった。

そういう制度やサービスがない、という行政の問題というのもあるけれど、やっぱり行政だって、それだけを最優先でやっているわけではないので、実際にニーズや課題を実感しているまさにその人間が一番良い解決策をつくることができる立場にあると思う。

実際、僕は自分に子供がいないので、よくわからないんだよね。どういうニーズや課題があるのかが。

逆に今まで、ニーズや課題がたくさんあったにもかかわらず、その周辺にいた人はいままで何も感じなかったんだろうか。

世の中はニーズや課題に気がつくというのはこれは難しい。僕は残念なことに子供を育てた経験がないので、こういうベビーシッターというものに大きなニーズや課題があるなんて、経験則がなく、知りもしなかった。


世の中には、そういうことがいっぱいあって、あなたが普段なんとなく過ごしているところにも、結構大きなニーズや課題やというのはあると思う。

そういうのを見たり知ったチャンスがあった時にあれが悪い、これが悪い、といって愚痴るんじゃなくて、自分の解決すべき問題としてとらえて行動することにはとても価値があると思う。

そのひとつの手段が起業という選択肢であって、若者をリスクをとって起業せよ、とか言うけれど、若者が起業するってことってぶっちゃけそんなに価値があるわけじゃなくて、自分が自分の解決すべき問題と感じることを見つけてその新しい解決をするために行動を起こせるか、というのがとても価値ある行為なのだと思います。


そういう人が少なくて、自分の問題として捉えずに、決めた自分が悪いんでしょといった自己責任とか、事件を起こした方が悪いとかいう他己責任に帰着したり、
あるいは国が悪い、上が何もしないのが悪い、という他己問題として思考が止まってしまうところが日本の起業意欲が少ない一つなのかなぁと思うのでした。

僕は、自分の解決すべき問題があって、残念なことにベビーシッターの課題については、取り組むことはできないけれど、今回の事件をきっかけにずっとずっと僕よりふさわしい人間が、自分の解決すべき問題だと思って、まだみぬ未来の起業家がそういう問題意識を持って、立ち上がってくれるといいなぁ、と思いました。

そしてその際には自分も良い先哲やあるいは前轍の事例となればいいと思うのでした。