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「まずは3年間働いてスキルを身につけてから起業!」とか言ってる人間はマジで無能だと思う。

たまに学生向けのスタートアップ・セミナーとかに行ったりする。

今をときめく起業家がやってきて、集まってきたパンピーに、要約すると「やればできる」的なことを言って、感化された聴衆が、「将来起業するためには今、何をすべきでしょうか。」みたいな質問をして終わるイベント。

こういう場で学生や若い人と話していると、将来は起業したい。でもまずは3年ほど社会人経験を積みたい、というような意見に遭遇することが多い。

僕は結局起業してしまったので、こういう「わかもののきみこそ起業しよう」的なのに参加しても、いやもうそもそも会社つくっちって何度も死にかけてるんで今更後戻りできないすしおすし。みたいな感じなのだけど、

それでも、起業の酸いも甘いも知っているはずの今をときめく起業家サマが無垢な子羊みたいな学生相手にどう歯ギレイな言葉を並べてだまくらかしているかというのは同じ目線の立場の職種の人間としてとても参考になるので勉強しに行くのだ。

いつ自分がそういう立場になるかわからないからね。

いつかこういう場で、あえて架空の大成功したベンチャー会社とかをでっちあげて架空のいい話をして、学生とかから「さっきの話感動しました!僕も将来起業したいです!!」とか言って熱いお礼メッセージをもらったところあたりで、
うん。ごめんね俺ただの自称起業家のニートなんだよ。さっきの全部作り話wwワロww あれれー もしかして、成功した人の言葉だったから単にありがたいと思っていただけなのかなー、みたいな感じで煽りたい。別にいい話聞くのが目的なわけじゃないんでしょ。結果出すのが目標なんだとしたら。



まぁこんな感じでゲスい僕の意見ではあるけれども、こういう場で散見される、

「まずは今の環境で3年間働いてスキルを身につけてから起業したい」的なふわふわした言葉をいう人の話をきくたびに、心の中ではぶっちゃけこの人無能だなーと思ったりする。

まぁ結論から言うと、こういうことを言う人はそもそもずっと起業なんてしないし、いつまでもゴチャゴチャ言っているだけで、あんまり深く考えてなくて、将来俺はビッグになるぜ・・・!と言っている自分が好きなだけだからだ。起業は目的じゃなくて手段だっていうことに気づいていない。

もちろん根拠はある。

まず今のトレンドはとても早い。3年間なんてたてば市場ががらっと変わる。

特に皆が起業しようと思う、個人が起業しやすい領域のウェブとかITの業界だと、速度こそすべてなので、どんなに個人が頑張ったところで個人の成長より、時代の成長の方が圧倒的に早いので、さぁ大成しました!ばっちこい!とどんなにスキルアップしても市場の成長に追いつけない。ということが多いと思う。

多分それは5年かそれくらい前のえらそうなことを話している人たちのインタビュー記事とかを引っ張り出してきて、今自分がまったく同じようなことを話していたら周囲の人からどう思われるか、みたいなことを言ったらすぐわかると思う。


あと、ビジネスにおいて自分ができるかできないか、という観点で判断をしているのがドアホなのだ。

経営学の偉い人のドラッガーさんとかも言っているけれど、ビジネスで重要なのは顧客の創造なのだ。


大事なのは顧客。顧客以外ない。顧客以外絶対にありえない。


そして顧客はあなた自身のことなんてぶっちゃけどうでもいいと思っている。

例えば、コンビニでものを買うときにいちいち店員を選んで買う奴はいない。

どんなにコンビニ店員が優秀だからといって、わざわざ隣県のコンビニまで買いに行く奴はいないだろう。

そこにはただ身近で手軽にフォーマット化された日用品を買いたいというニーズがあるわけで、ユーザーが求める便益が違うものに関してはどんな自らの優秀性を説こうと何の価値もない。


そう、どんなビジネスであっても「目の前のコレは自分が抱えている課題が解決できそうかできないか」、というただその一点に収斂する。そしてさらにもう一つ大事なことは顧客は自分が求めているものについて自分でもよくわかっていないし、自分が考えていることが顧客の便益と一致することは非常に少ないということだ。


例えば、写真好きなあなたが、「誰でもスマートフォンで綺麗で美しい写真を手軽に撮れることを実現するようなビジネスをしたい!」というときに、あなたがすべきことは何だろうか?

それはスマートフォンのアプリでフィルタ加工やエフェクトがバリバリに聞いた第二のインスタグラムのようなアプリを作ることだろうか?

あなたがそんなアプリの企画なりを思いついてプログラミングはよくわからないけれど、よしアプリをつくるぞ!と息巻いて企画書をつくったところで、実名で有名な梅なんとかさんにマネタイズが見えないだのどうのこうのとブログでこき下ろされ、ハイパー未踏クリエイターのしみなんとかさんには、君からはコードの匂いがしないとかなんとか壮絶なディスをくらうのが関の山だ。


まぁ、実際初心者がやるのは確かにつくるのもマネタイズも難しいかもしれない。

インスタグラムのような、すでに数億ユーザーを抱える巨人がいるのだから同じ土俵で素人が戦ったところで到底勝てないだろう。

じゃあ、それは「誰でもスマフォで綺麗で美しい写真を手軽に撮れるような世界」がすでに独占されてしまったことになるだろうか? そんなことはないはずだ。

そこで、自分はまだまだインスタグラムみたいなアプリをつくるスキルや能力がない、もっと頑張らなければダメだという発想になるのか、果たして顧客が求めているのはスマフォで綺麗で美しい写真を手軽に撮れるアプリなのか、と掘り下げていくのかが分かれ目だと思う。

本当にその思いを実現したいのなら、それは「自分がアプリをつくることができるかできないか」という問いの中に答えはないのかもしれない。

もしかすると、それはインスタグラムの写真を簡単に写真や、既成品に印刷して家族に簡単にモノとして送ることができるサービスを通じて「誰でもスマフォで綺麗で美しい写真を手軽に撮れる」ことなのかもしれない。

あるいは、インスタグラムの素敵な写真だけを集めた展覧会を通じて顧客に提供される価値なのかもしれない、そしてはあるいはインスタグラムの写真撮り方の講師かもしれない。

本当に誰でも綺麗で美しい写真を手軽に撮れるような世界を実現するようなビジネスをしたい!という確固たる動機があるのなれば、自分ができるできないという前にそれを実現するための手段はいくつもあるはずなのだ。そうそれがあなた自身が今の力量で顧客に提供できることの中にそれは必ず存在する。

それを自分がまだできる、できないと自分の方向にしかベクトルが向いていない時点でダメなのだ。

自分には写真を撮るスキルはないかもしれない。でも、良い写真を選ぶことができるかもしれない。

自分にはプログラミングの技術はないかもしれない。でも写真好きのコミュニティネットワークがあるから、人と仕事のマッチングができるかもしれない。


そうやって、できないならできないなりに別の方法を探っていく、それが起業家という役割であって、自分ができる、できないの能力軸に判断基準をおいている時点で、

それは単なるエゴじゃん。

自分ができるようになる、自分が優秀になれば、きっとまわりが評価してくれてうまくいくという発想自体がビジネスにおいて、最も不毛な発想だと思う。

自分が優秀か優秀じゃないか、できるようになるかというのは、顧客にとってはどうでもいいことだ。

顧客は今自分が欲しいものを提供してくれる相手に金を払うのだ。

それが3年とか何らマーケットニーズとの根拠のない自分基準の期限を勝手に設けて、
自分ができる、できないとかの基準軸で意思決定しているだけでまったくの無能だと思う。

やるのは今しかない。今その瞬間に自分に見えている最適解に全力投球をすべきなのだ。

そんな人間はいつまでもこんなセミナーで「起業」したい、だなんてふわふわしたキーワードを言わない。目標にしない。すでに、行動を起こしている。

まぁそして何より、起業家だなんて、大それたことを言っているけれど、どんなクズでも法務局に20万かそこらをもっていけば誰でも社長になれるのだ。

学歴や面接や履歴書すら必要ない。どんな無能でも明日からなれちゃう。

こんなこの国で最も簡単になれるジョブに何を幻想をいだいて、憧れているんだろうね。

本当起業家とか底辺の職種だと思うよ。ただ、顧客に今までに気付かなかった新しい価値を提供できるという一点をのぞいては。