僕がIVSでweb業界四大将から学んだ未来の魅せ方

こんにちは @tokunoribenです。

先日京都で開催されてInfinity Ventures Summit 、通称IVSと呼ばれる日本を代表するベンチャー企業のサミットの学生むけワークショップに参加してきました。

今回このカンファレンスや京都旅行で学んだことは数知れず、時間軸で書いていったらサビに辿り着く前に燃え尽きてしまうので、衝撃軸で少しずつ書いていこうと思います。

twitterという時間軸で情報を切り取れるツールではその時の事実や感情の変化を記録するにとどめて、衝撃軸で情報を整理できるblogでは自分の意見やまとめを書くのがいいと思うネ。

当日メモしなければならないようなことは必ず誰かがtwitterでまとめてくれてるから。


さてさて僕がこのイベントでなにより期待していてかつ一番僕の印象に残っているのはSession2 「アントレプレナーシップとイノベーション」という項目である。

その理由は下記の登壇者を見てもらえばその理由は一目瞭然である。

このセッションの登壇者は下記の通りである。

グリー株式会社 代表取締役社長 田中良和氏
グーグル株式会社 製品開発本部長 徳生 健太郎氏
株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長CEO 藤田 晋氏
GMOインターネット株式会社 代表取締役会長兼社長グループ代表 熊谷正寿氏


そう、誰をとっても一度講演会を開けば満席御礼必須という今をときめくweb業界を代表する錚々たる豪快なメンバーである。

そんな日本のweb業界を代表する4大将が一堂に会し、
「うちの娘新卒で第一志望のサイバーエージェントの面接受けて落とされててワロタww」 

「学生時代?スト?と立ち読みが青春でした(キリッ」 

「昨夜西麻布で灰皿テキーラ飲んでたけど何か質問ある?」

「俺が解雇されたあとに会社が上場した件」

などという自らのアントレプレナーシップと起業における衝撃的なエピソードを恋のから騒ぎばりに余すとこなく語るというまさにゲストの無駄遣いとも言うべき壮大な誰得企画である。

パネルディスカッションの内容についてはは当日のtwitter実況に任せるとして、僕の人生を変えた質問の話をしよう。

僕はこういうトークイベントやパネルディスカッション後につきものの参加者からの質問コーナーでは可能なかぎり挙手をして質問することにしている。

内容云々よりも挙手をして質問をすることによって、互いに目をじっと見あわせて話すこの空間をつくることでより話者の真理に迫ることができるからだ。


しかしながら、今回の質問は震えた。

なんせ目の前に累計時価総額数千億円以上の会社を創り上げた起業家たちが座っているのである。

その四大将ともいうべき御仁の目線が一斉に僕の方を向き、僕の言葉に耳を傾けているのである。

まさにこんな感じである。






僕はこの四大将たちにある質問を投げかけてみた。


「創業期にあなた方がいかにして優秀な仲間を巻き込んだか、その方法やエピソードを教えてください」



成功する起業家の条件として様々な要素があると思うが、

一番大事なのは「未来を魅せる」ということだと僕は思う。

経営者一人で会社というものは作れない。

必ず立役者とも言うべき、起業家とともに未来に賭けた優秀な仲間の存在がそこにはある。

創立まもなない若者はいかにして、未来を魅せ、仲間を増やしたのか。

その答えがまさに起業家としてのオリジナリティだと思う。

以下に示す四人の回答はまさに彼らの会社を象徴するような「未来の魅せ方」でもあった。

まとめておこう。



「あなたは未来をどのように魅せるか」
その私の問いに

Googleの徳生氏は答えた。

「私は問題を与えます。」

と。

世界中の情報を整理する、そんな途方もないミッションを目指し生まれた怪物企業google。

その仲間たちに与えられるのは「問題」である。

過去の実績や経歴などはこの会社では些細なものでしかない。

華やかな福利厚生もただのパフォーマンスでしかない。

目の前にある問題、世界が抱える問題をどうやって解決することができるか。

人の欲が尽きることがないように。この世に問題も尽きることはない。

前人未到の問題を解決しようとするその未来に仲間たちは賭けた。

ググッても出てこない未来に。


「あなたは未来をどのように魅せるか」

その私の問いに

サイバーエージェントの藤田氏は答えた。

「私は機会を与えます。」
と。


麻雀と競馬好きの営業マンに過ぎない若者のサクセスストーリーは機会から始まったと言っても過言ではない。

一世を風靡したヒルズ族が機会を掴みそしてまた機会に溺れ脱落していく中、

かの若者は機会を次の世代に与えこの激流を乗り越えてきた。

自分がかつて機会を与えられたように、多くの若者もこの企業で機会を与えられた。

インターネットに無数にあふれる機会が時にゼロからイチを産み出してきたように、

機会はときに人をもゼロからイチへと変える。

宇野社長がかつてかの若者に賭けたように、21世紀を代表する企業を目指すべくこの企業は今もまた多くの若者の機会への想いを無尽蔵に吸収し増大し続けている。


「あなたは未来をどのように魅せるか」

その私の問いに

GMOインターネットの熊谷氏は答えた。

「私は夢を与えます。」
と。

高校を中退し、アダルトサイトのダイヤルQ2を売っていた若者の未来は夢を語ることから始まった。

web黎明期のニフティ掲示板でエンジニアを探す若者は、出会う人々に懇々と夢を語った。

時には、虚言だと馬鹿にされ、相手にされない日もあっただろう。

それでも手帳に書いた夢を信じ、若者はただひたすら将来の夢を語った。

そしていつの日か やがて一人、また一人とその壮大な夢に乗り始めた。

「当たり前すぎて誰も気がつかない」それがweb業界におけるインフラを目指す彼らのビジネスのゴールである。

ともすれば夢を見失いがちな仲間たちに彼は夢を語り続けたのである。

その洗練された一言一句、只者ならぬ立ち振る舞い。

いつしかその姿に、多くの人々が陶酔する。

明けても覚めやらぬ夢の向こうに人々は未来を見たのだった。


「あなたは未来をどのように魅せるか」
その私の問いに

グリーの田中氏は答えた。

「私は場を与えます。」
と。

ゲームとともに育ち、帰宅部の立ち読みが趣味というパッとしない学生生活を過ごした若者の未来はいつも共に語る場をつくることから始まった。

自分の過去の体験を惜しげもなく面白おかしく話すその若者の周りには得も言えない居心地の良さがあった。

インターネットを通じて知り合った仲間と未来について語り明かした学生時代のあくる夜の想いさめやらず、

インターネットを通じた人と人との出会いの場を追い求めた彼の周りには気がつけば多くの人が共に働く場を求めて集まり初めていた。

インターネットの黎明期を学生として駆け抜けた若者はいつしか自らもまた起業家への扉を知らず知らずのうちに開けていたのであった。


起業家の数だけ魅せる未来がある。


このIVSで見た四大将の未来を僕は忘れることはないだろう。


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