春はあけぼのだよね、とか言ってる奴は交渉能力ゼロ
こんにちは @tokunoribenです。
今日は恒例(?)の15分書評を書きたいと思います。
今日のタイトルは
「3000人のユダヤ人にYESと言わせた技術」です。
時間区切って書くと余計な時間取られないし、変に後悔したりする必要ないから素敵ね。
日本人は基本的に交渉が下手くそな民族です。
僕も東南アジアなんかを旅して、いかに自分が交渉下手糞か痛感しました。
下手糞っというか意見と事実を切り離して考えることが苦手です。
本文にも出てきますが、
例えば「春はあけぼの」という感覚型の国民である日本人は、説明がなくても不自然には感じない。春は明け方が一番美しく良いものだ、というのは理屈ではなく、事実だからそうなのだ、という理解になります。
枕草紙でも、「やうやう白くなりゆく〜」みたいな感じで、根拠の説明ではなく情景描写になってますよね。
ところが欧米人の場合では、例えば「春になると冷え込みがやすらぎ、朝起きるのが冬ほど辛くならないので昔の農民は助かった。しかも種まきの季節であるため、春は明け方から労働できる云々〜」みたいな論理的な説明が求められてきます。
だから、日本人だと春はあけぼのが最高ときたら、夏は夜が最高でしょ!みたいな感じで話が進むのですが、欧米では、先程は春の中でベストな時間帯について考えたがで夏はどうだろうか。もう一度前提条件に戻って考え直したい、となるわけです。
こういう日本人的な考え方が否応なしに染み付いてしまっている日本人
は交渉ができなくなってしまうわけですね。
本書では、筆者の経歴はあまり詳細に書かれていません。
普通筆者の詳細がない著書というのは、いまいち信頼性にかけることが多いのですが、本書ではそれをカバーするに十分なエピソードがふんだんに盛り込まれています。
議事録の作成テクニック、交渉時のアジェンダの建て方などなど。
こういったビジネス本を読んだからといって、交渉力があがる、なんてことはないと思いますが、
自分の経験の中でなんとなくうまくいかなくてモヤモヤしていたものが、
具体的なフレーズで文章化されているのを見た時、ああーこれか!って腹に落とし込まれる経験がでてきます。
それがでたときのビジネス書の効力というのはなかなか大きいです。
そういう意味では、普段から使える部分が多々あって、なかなか読み応えのある本でした。
サンマーク出版
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