中二病でも恋がしたい!の世界観から抜けだせなくてヤバい。

普段アニメとかあんまり見ないんだけど、

たまたま中二病でも恋がしたい!ってアニメがタイトル面白いなって思ってみてみたら、

もうアラサーも見えているいいおっさんだというのに、思いっきりはまり込んでしまって、アニメが終わった今でも脳内メモリーを食いまくりすぎて、全然仕事できなくて

もう恥を忍んで思いの丈をブログに吐き出すくらいしかないくらいハマってしまったから許してくれ。原作も読破してしまったんだ。うん。

間違いなく、俺史上の中でNo.1のアニメだわ。


今まで学園モノのアニメでネットで話題になったのを、後からばーっとまとめて見返したことしかなくって、なんだ こんなもんか、それにしてもこのアニメ1年の展開早すぎんだろwとかって思ってたんだけど、

実際のオンエアのスケジュールに合わせてリアルタイムの進行で見ると、リアルでの時間進行とアニメの季節感が一致しないまでも、感覚値が近くなるからものすごい没頭できるんだわ。

これはエヴァの映画版でもそう思った。時間的には、同じ3時間でも、一度に見るのと毎週30分ずつ見るのでは、全然没入度が違うのだわ。アニメとはそもそもクォーターでの放映スケジュールがあって一つの作品なんだ、って改めて気がつかせてくれたわ。

でさっそく本題。

まず、この作品はタイトルが良いよね。タイトルからゴールの着地点が想起できる、っていうこの王道展開。安心できる。ベタ過ぎんだろ、って言うかもしれないけど、これがいいよね。

昔、江川達也が東京大学物語を描いた時、 恋愛物から、だんだんエロくしていって、どのあたりが一番売れるか実験したときに、結局、主人公がヒロインが告白するかどうかって辺りが一番売れたんだというのを聞いたことがある。

なんか、学園物アニメにありがちな、結局こいつとこいつはくっつくのかくっつかないのかどっちなんだよ!こいつは恋のライバルなのか何なのか はっきりしろよ! で、結局こいつらの関係はどうなるんだよ!みたいな感じでストレス貯まるんだけど、

この作品はあ、この人とこの人が最後には恋愛して終わる作品なんだね。って安心して見てられる。どこがこの作品の一番盛り上がるかってのがわかりやすい。すごい。終わりの見えない三文芝居見せられる学園物アニメと違って着地点が明示されているだけで、こんなにも没入できるものなのか。

あと、でてくるキャラがみんないいよね。

ヒロインがかわいいのは言わずもがなで置いとくとして(語りだしたらキリが無いし)、主人公の勇太が男から見ても好感をもてるキャラ設定になってるのが本当いいなって思った。

一般的な深夜アニメの学園物のアニメの男主人公って、なんか根暗で卑屈で野暮で、なよなよして、はっきりしなくて、いらってするんだよね。逃げちゃだめだ逃げちゃだめだとかマジうざったいからやめてほしい。

その点勇太は男から見ても「良い奴」なのが、好感触だわ。性格良さそうな良い奴(ただし黒歴史時代は知らないw)だし、やるときはやってくれるし、もし同じクラスだったら、おぅ、お前らお似合いだから応援してるぞ!って言いたくなるキャラ。

これは原作の人が女性?だからかな?

こういう学園物の作品って作者が男性だと自分(視聴者)=男性主人公の構図での着地点になることが多いから、視聴者層が没入しやすいように視聴者層の青春背景を踏まえた前述のような陰湿キャラになりがちなんだけど、作者が女性だと自分(視聴者)≠主人公で、男性主人公は、客観的に見たひとりの男性像という描き方になるから、なかなか男性目線からでは、できない細やかな恋愛や感情描写ができて、男の自分からするとすごい斬新なんだわ。これはとらドラでもそう思ったね。
ストーリーとしては評価が別れているみたいだけどそれは、俺もこんな青春をおくりたいな、って視点で見ると確かにその通りで、それとは逆にこういう青春を送ってる人たちをすぐそばで傍観者として見ていたいっていう視点だとものすごい没入感でるんだよね。だから後者のタイプが好きな人らはすごいはまってしまうんだなぁと痛感。

それにしても、最後に二人乗り自転車のってるシーンとか不過視境界線にたどり着くシーンとかおじさんマジで美しすぎて感動したわ。なんだよこれ、美しすぎんだろ。どうしたらいいんだ俺。

ナレーションもいい味だしてるね。人は一生中二病なのだ、っていう。

前のエントリでも書いたんだけど、起業家もある意味中二病みたいな、ところがあって、共感できるところはたくさんあるんだわ。

夢想が現実になるその刹那的な瞬間って、ほんとにその時だけしか経験できない感情でもう取り戻せないんだよね。

例えばさ、色が黄色と茶色のシマシマ模様でクビが7mくらいあって、性格は温和で草や葉しか食べない生き物、としか知らなくて、あれこれ想像していた存在が

それ、キリンっていうんだよ、普通に動物園いるしって知っちゃった瞬間、キリンという生き物に対するワクワク感ってもう違った物になっちゃうよね。

でも自分の中で思い描いてたいたものが現実とは全く違っていたとしても、キリンというものをあれこれ夢想していたあのワクワク感までも、偽物だったって言えるのかな? 僕はそうは思わないな。

でも、知ってしまったらもうそのワクワク感はもう取り戻せない、のだよな。

毎日、絵に描いた餅のような事業企画を夢想している今の自分は、きっと中二病で将来、あの頃の自分恥ずかし恥ずかし恥ずかしとかやるんだろうけど、でも、俺はこの時の気持ちだけをどこかに保管して置きたい、くらいだよ。

何か新しいことを始めるときにそのときの感覚だけいつでも取り戻せるようになれたら、きっと人生はもっと楽しくなるんだろうなって思うよ。

でも、年を取る毎にそういう感性は失われていってしまうんだろうなぁ。残念だ。本当に残念だ。

そういう、甘酸っぱい感性を、思う存分思い出させてくれるこのアニメは本当に良いアニメだと思います。

ふー すっきりした!

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