正直「結婚したほうがいいんじゃないか」「産めないのか」って言うほどひどいヤジじゃないよね。
東京都議会で塩村文夏都議が女性蔑視のヤジを浴びたっていう問題がネットですごい話題になっていた。
どんなひどい罵詈雑言を言われたんだろう、と思って見てみたら
議員の晩産化についての質問の際に
「結婚したほうがいいんじゃないか」「産めないのか」とかいうヤジを言われたらしい。
正直、どんなにひどい罵詈雑言なんだろうかと思っていたのでちょっと拍子抜けした。
だってこのセリフって実際、多分普通にいい年して独身の男女が実家に帰ったら親や親戚から十中八九言われるレベルのセリフじゃん?? 言わないにせよ、皆心の中では絶対に思っている。
まぁとはいえ親や親戚とはいえ「私だっていい人いれば結婚してるんだから!」とかいちいち小言うるさいなーくらいでちょいオコな感じ。
でも会社の部長とかに言われたらこれってセクハラじゃん!ってムッとなるレベル。
まぁ、でもこれは実家のリビングの小言でも、会社の職場でもなくて、東京都の議会だからね。
議会は、そもそもいい年した大人が牛歩戦術とかほんとくだらないことをガチでやってたりする場だったりするしね。どんな場でも独自の文化があるように議会にも独自の文化があって、そういう意味では一般の場ではひどくひんしゅくをかうようなヤジというのも、効果的な施策としてまかり通っているのかもしれない。実際ヤジは議場の華って言われるくらいだしね。
まぁ、でも女性に向けての発言だというところだけ見れば、十分に女性蔑視な発言だと思うわ。
ヤジを飛ばした人は思慮が足りないよね。
それも晩婚化や晩産化についてのトピックのときにってのが、また最悪だよね。
あーあー。って思ってたけどそもそもこの塩村議員ってどんな人なんだろ、って思って調べてみたらちょっと考え方変わったよね。
若いときは元々ミスコンやグラビアアイドルとかで賞を取るくらいの美人さんで、恋の空騒ぎとかでも男を振った自慢とかしてそれで一線を退いたら放送作家や構成作家とかもこなしてきたいわゆるマルチタレントってやつですな。
【まとめ動画】塩村文夏(あやか)のヤジと「恋のから騒ぎ」出演シーン+室井・大竹コメント ...
ちょっと違和感を感じた。
例えばさ、晩婚化とか晩産化とかって複合的な理由で発生すると思うんだ。
多分大きく分けると、3つくらいの原因の複合的な組み合わせ。
①身体的な要因
体質的に子供ができづらいとか、同性愛とか。
年齢が高く、母体への負担が大きすぎて子供が生めないとか。
あとはそもそも容姿が悪くて結婚相手がいないとか。
②時間的な要因
仕事などによってまとまった時間が取れず、出会いの機会がなかったり、結婚や出産・育児といったところに多大な期間をさくことができず、時間的に難しい。
③経済的な要因
仕事ができなくなることによる収入の減少や、結婚や出産の費用負担が大きいため、経済的に難しい
多分こういうのが密接に影響しあって、結婚や出産っていうのはドンドン晩年化していくと思うんだよね。
この中でさ①の身体的な要因に関して結婚や出産ができないというのは、とても苦しいと思う。自分たちはしたいと思っている事が生まれもっての身体的な理由できない。これは苦しいよ。
でも、②時間的要因と③経済的要因に関しては後天的な要素もあって、絶対的な基準がない分その人の個人の主観によるところも大きいよね。忙しい、の時間感覚や、お金がない、っていう金銭感覚に関しては人の環境やバックグラウンドによって大きく変わるしね。
だからこそ、一概にはくくりきれない人それぞれの悩みがあってそういう利害関係の中で、みんながよりよい社会を築いて行きましょう、っていうのが政治が目指すところだと思うんだよね。そういうときに議員っていうのは、代議士って言われるようにそれぞれの立場の国民の意見を背負って政治に携わるってのがあるべき姿だよね。議員だって人である以上万人にとって絶対正しい意見であるはずがない。
今回の塩村議員のところで言うと①身体的理由のネガティブな理由にたいして蔑視した発言だったらそれは満場一致の許されざる侮辱かもしれないけれど、②と③の時間的、経済的部分に関してはどうだったのかというところに関しては一概に評価できないよね。
キャリアやバックグラウンドを見るとちょっと満場一致で肯定できないところはある気がする。
生まれたときから誰もがうらやむ容姿端麗で、出会いの機会も豊富で、交際相手には不自由せず、仕事も自らの好きな仕事にマルチに打ち込む。
…例えばさ、これがさ話題が変わって、貧困層向けの社会支援とかのトピックとかだったらどうだろう。
僕は生まれたときから誰もがうらやむ圧倒的な資産を持っていました。納税者ランキングにものるくらいです。
圧倒的な資産があるので、若いときからさほど苦労して就職して働いてお金を稼がなくても、勝手に次から次へとお金が入ってきます。身体もいたって健康で何一つ不自由なく若いときから自分の好きな事をやってきました。
今まで特にこれといった苦労はしてきませんでした。まぁ、資産はあるであるでそれなりに悩みもあるんですが。とは言ってもたくさんの資産があるので全然大丈夫だろうと思っていました。
でもいろいろと投資したりとか好きなように生活していたら、だんだん市況が悪化してきて、とりあえず最後に高値で売り抜けようとしたら塩漬け状態になってしまいました。もしかしたら自分も働いたり、就職する必要があるかもしれません。これは僕だけの問題ではなくて、配偶者にも問題があると思います。これってひどい話ですよね。僕の資産はもっと高いはずなのに。
ああ。貧しいって辛いなぁ。貧困って辛いなぁ。
本当に政治は貧しい人たちに十分な支援をしていないですね。
皆さん、世の中には貧しくて困ってる人たちがいるんですよ。どうしてその人たちの気持ちを考えられないんですか。僕は自分が貧困を経験しているのでその気持ちよくわかります。僕や貧しい人たちをもっと支援してください。
僕は自らのこの不遇の経験を活かして立場にたって社会を代表して声をあげます。恵まれない環境を少しでも改善するために国に訴えて行きます。
うーん。
「働いた方がいいんじゃないのか。」
「就職できないのか。」
ってヤジの一言二言言っちゃうかもしれないよね。。。
もちろん、自分の経験やバックグランドがなきゃ代弁できないなんてことは世の中にないので、身を伴って本当に困っている人たちの助けになるのであれば何も問題ないと思うのですが、これが何の実績もない若手だとしたら邪推されることもあるやに思います。あぁ実際若手なのか。
え?その人のキャリアやバックグラウンドは関係ないし、そもそも問題じゃない?
そりゃ、これが、学校や普通の職場とかだったらそうかもしれないけど、これは公平な民主主義的な都民の選挙を経て選ばれた議員で、事件が起きたのもプライベートでもなく議会でしょう。キャリアやバックグラウンドを加味して選出しなかったら何を基準で選出するんだ。
小学校の帰りの会じゃないんだからさ。
「あー 塩村さん泣かせたー 塩村さんかーわーいそーう いーけないんだいけないんだー せんせー ○○くんが塩村さん泣かせましたー 」じゃ何も変わらんでしょう。
自分だって有権者の都民だしね。不毛なことに時間と予算を使って欲しくないわ。
犯人探しで政治にとってあんまし実のないことに時間を浪費するんじゃなくて、きちんと女性が社会で過ごしやすく、また結婚も出産も安心してできるような良い街に東京がなればいいなーって思います。
そんじゃーね。
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