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ビジネスの勝敗の9割はビジネルモデルで決まる。

起業論

「スタートアップはビジネスモデルが全てだ。ビジネスモデルが正しいか、正しくないか、ただ、それだけだ。」


とあるこじんまりしたプライベート・セッションで、かの話題のGunosyの木村代表が話していた言葉である。

確かその時はまだGunosyの代表になったかそこらのタイミングで、まだあの皆が知っていたはずのGunosyで、この画期的なプロダクトを卓越したアントレプレナーがどういう風に料理していくのかを皆が固唾をのんで見守っていたときだっただろうか。

Gunosyに関してはその後の強烈なドライブがかった変遷が無知な僕にはピンと来なくて、過去のブログの記事にはGunosyに疑問をなげかけるようなことを書いていたりしたのだけど、


今振り返って、Gunosyの華々しい成長曲線と指標そして新しく提供されるというアドネットワーク構想をみるに、ああ、やっぱりはてなの偏屈な貧乏人ばっか相手にしてても未来はなくて正しい選択だったんだなぁと、おかしいのはこのビジネスの実態が見えていない残念な輩であって、ああ、あのときの言葉の意味とはそういうことだったのか、としみじみ思うのでありました。




「ビジネスの勝敗の9割はビジネルモデルで決まる。」


そういうと、いやそれ以外にも要因とかあるだろうという意見もありますが、実際にスタートアップと呼ばれる世界に携わってしみじみ思う事は商業的に成功するか、成功しないかはビジネスモデル、ビジネスをどう描いて、設計していくかという最初の設計の段階ですでに9割が決まってしまうというなぁということでございます。


ビジネスモデル、というといまいち概念がふわっとするので、ここでのビジネスモデルの定義として、

「ビジネスを商業的に成功させうるために、正しいキーファクター(センターピン)を見抜き、それを的確に倒しつづけるための決定的な仕組みや構造」

というイメージでもってもらうと良いでしょう。


例えば、みんな大好きワタミを例にあげてみると居酒屋形態の飲食店の事業ではそれはいったい何でしょうか? 

凄腕の料理人をかかえること?? 最高の食材をそろえること?? 

もちろん、それも間違ってはいませんが、それでも、ビジネス、商業的に大きく寄与するかというとそれはまた違った問題です。

大前提として、飲食店の場合、立地というものがビジネスモデルの根幹として、存在します。

どんなに料理がうまかろうが、安かろうが、立地が悪ければお客さんは来ませんし、また立地が良かったとしても、家賃が高すぎれば、採算がとれません。

例えば、家賃が30万円違うだけで、飲食店の原価は3割近くあるわけですから、30万円を余分に稼ごうとしたら50万円近く売りあげないといけないわけですね。

もうこの時点で、誤った選択をひいてしまうとどうしようもないわけです。

俺は最高の料理の腕を持って、最高の食材で最高の料理をつくるんだと、息巻いても立地を誤った時点で終了なわけです。

逆にそういうスキルがなくても、駅前一等地のいい条件で物件を抑えた時点、でバイトとかの何の料理のスキルがなくてもお客さんは来るのでほぼかったも同然ですね。

ただ、当然、そういった一等地を借りるには、初期投資も数千万円単位でかなり必要になりますので銀行からの融資や資金繰りも必要でしょう、そしてたいていそういった物件にはすでにテナントが入っているので、物件が空いたときに即座に情報を回してもらえるような不動産のネットワークというものも必要となってきますので、そういう意味でいうと飲食店で商業的に成功しようとするには料理のスキルや技術とかよりも、こういった金融関係や不動産関係の知見や洞察に長けた構造を持った組織が有利というのもひとつのビジネスモデルでしょう。

もうひとつは人件費を徹底的に抑えることでしょう。

「食い逃げされてもバイトは雇うな」という本がありますが、この意味としてはサービス業におけるコストの中で、最もコストが高いのが人件費であるので、その人件費を増やすくらいなら、食い逃げされた方がまだ安上がりだという意味です。

なるほど、よくわかりますね。例えば1杯280円の牛丼は原価140円程度と言われているので、1人余計な人件費、ちなみに人件費も単に時給だけでなく、採用コストや、社会保険費用などを織り込んで払おうとすると、時給1000円のバイトでもざっと2500円くらい換算くらいは必要なので、単純に1時間につき20杯以上余計に牛丼を売らないと元が取れない訳ですね。飲食店が込む時間というのは限られていて、席数も限界があるので、そう考えるといかに人を増やすのが難しいかということがわかるはずです。たまにやってくる強盗に数十万円取らたりして損害がでても、全体で見ると1人でやっててもらった方が安上がりですね。

ただ、人が増えで作業効率が2倍になったところで、当然、お客さんが増えてくれないと売上げにはつながりません。人が増えたところで売上げは2倍になるわけではないですしね。

だからこそ、そういうときに1人で180%くらいの能力を出し切って無理とか言わないでぶっ倒れるまで働いてくれて、時給もほぼ一人分くらいですむ人がいれば、他を出し抜いて圧倒的に利益がでるわけです。でも、そんなに一生懸命働いてもらうための源泉をどうすれば・・・ なるほど、そこでお金じゃなくて原価タダの「ありがとう」や「将来の夢」をお給料代わりに払って労働力のある若い人に180%くらいのキャパで働いてもらえる仕組みをつくった会社が圧倒的に勝ち上がれるわけですね。飲食店の多くが、得てしてこういう形態になりがちなのは意味があったわけです。

とまぁこのようにビジネスモデルという戦略を誤るとそのレイヤーの戦術や作戦のカバーではどうあがいても修復ができなくなります。

上の例では、立地を誤った飲食店や、人件費の案配を間違えたお店というのは、どう料理にこだわろうが、内装に工夫をこらそうが、プロモーションをやろうが、こだわっても、クリティカルな要素ではないので早晩破綻する運命にあります。



そして、さらに面白いのが、ビジネスの勝敗を決めうる、最も大事な点は実は自分が思っているところの外にあるところがある場合がほとんどです。


飲食店をやろうとした場合最もクリティカルなのは、料理のスキルやノウハウということよりも、大事なのは金融や不動産各種に通じるスキルやノウハウだったり、人を洗脳できるスキルだったり、と。料理じゃないところにあるのですね。


とまぁ、わかりやすい飲食店で例を出しましたが、こういう話は何も飲食店に限った話ではなくて、最近のウェブサービスや何かでも往々にして存在するわけです。

自分が大事だと思っていた事が実はそこまで大事ではなくて、関係ないと思っていた事が実は決定的に大事な点だったり、と。


ビジネスモデルが間違っている時点で、そこにどんなリソースを割いたところで、破綻します。あるいはうまくいかない、スケールしない、スモールビジネスで終わってしまいます。市場全体が伸びているという状態であれば、多少ビジネスモデルがブレていても成長していきますが、何かの折で止まってしまうと見るも無惨に終わります。


それくらいビジネスモデルを考えぬいて決めるというのは、重要なわけです。

成功したという会社はそのモデルの構築に何らかのキッカケでたどりついただけにすぎません。つぶれる前にそれに気がつけた、と。

ただ残念なことに、世の中にビジネスモデルについて向き合って考える機会はそう多くありません。こういうことはなかなか自分1人では気がつく事ができません。

であれば、やるべきことはビジネスモデルのつくりかたを学ぶ、ということです。


将来成功するために、資格を取る、貯金をする、人脈を増やす、大事なことでしょう。

でも、それはビジネスにおいて本当に成功するために絶対外せないビジネスモデルの要因ですか?

事業を成功したい、させたい、そうであるならば、まずはビジネスモデルを考えて作り上げるというところ、そしてそれを実際に評価される環境で、リソースをさくべきなのです。


最近、僕が参加しているIT事業創造道場という勉強会ではそういう形式だって説明できないビジネスモデルを組み立てる上で、はっとさせられる示唆がたくさんもらえてそういうことをふと思いました。
自分では気がつくことのできない、意識外のところというのは、誰かがそれの解決策を提示してくれない限り抜け出せません。

特にビジネスというのは、そういうたまたまその答えを知ったというだけで結果は変わりません。一生懸命頑張りましたなんていう途中式などは関係ないわけです。

そういうことにどれだけ早く気がつけるか、というのが大事なんだろうなぁ、とつくづく思うのでした。

1期生と2期生は即満員になったのですが、まだ3期生は募集しているようですね。

【3期生募集】IT事業創造道場(8週連続開催×3時間)