マッチ売りの少女はどうすれば生き延びられたのか。

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こんにちは。最近寒い日々が続きますね。

こんな寒い中でも、僕のような貧乏人はマッチ売りの少女さながらに寒さに身を震わせ事業に勤しまないといけないわけです。

と、ふと「あれ、そういえばマッチ売りの少女ってどんなエピソードだったっけ」と思い立ったので調べてみました。

年の瀬も押し迫った大晦日の夜、小さな少女が一人、寒空の下でマッチを売っていた。マッチが売れなければ父親に叱られるので、すべて売り切るまでは家には帰れない。しかし、人々は年の瀬の慌ただしさから、少女には目もくれずに通り過ぎていった。

夜も更け、少女は少しでも自分を暖めようとマッチに火を付けた。マッチの炎と共に、暖かいストーブや七面鳥などのごちそう、飾られたクリスマスツリーなどの幻影が一つ一つと現れ、炎が消えると同時に幻影も消えた。

流れ星が流れ、少女は可愛がってくれた祖母が「流れ星は誰かの命が消えようとしている象徴なのだ」と言った事を思いだした。次のマッチをすると、その祖母の幻影が現れた。マッチの炎が消えると、祖母も消えてしまうことを恐れた少女は慌てて持っていたマッチ全てに火を付けた。祖母の姿は明るい光に包まれ、少女を優しく抱きしめながら天国へと昇っていった。

新しい年の朝、少女はマッチの燃えかすを抱えて幸せそうに微笑みながら死んでいた。しかし、人々は少女がマッチの火で祖母に会い、天国へのぼったことなどは誰一人も知る事はなかった。

なんとかわいそうな・・・マッチ売りの少女! ん、でもちょっと待てよ、 こいつがやってることって商品を横領して勝手に使うとか横領罪だし、マッチで成分でラリって幻覚みてるとか毒物及び劇物取締法薬事法違反だし、明らかに火事になる危険性があるのにマッチ全部火をつけて放火未遂罪で、最後には勝手に死んでも労災で責任は雇用主なわけでしょ。少女と言う事でうまくごまかされてますが、よくよく見てみるとどうしようもないクズだわ。こいつ。

少女だから美談になってるだけで、これがマッチ売りの企業家だったりすると、もはや社会を舐めるな!と一目もくべられず眼も当てられない訳です。

ただ幸いなことに、ビジネスというのはどんなクソものや内容でもそれに対価を払う相手がいれば成り立つので、マーケティングを駆使すれば、それこそ「100円のコーラを1000円で売ったり」「エスキモーに氷を売る」ことができるように、マッチも売りきることができるのが面白いところです。

それではマッチ売りの少女はどうすれば生き延びられたのか。

マッチ売りの少女が持ちうるリソースの中で。マッチを見事売り切る方法を頭の体操がてら考えてみる事にしましょう。



 

1.マッチ売りの少女「マッチが売れないなら、情弱やスイーツからカモればいいじゃない。」


人々が忙しく行き交う年の瀬。マッチ売りの少女は教会にやってきました。

マッチ売りの少女「私にはお金がありませんので、マッチを一束寄付させていただきます。その代わりお願いがあります。このマッチを使う人がみんな幸せになれるように、どうかお祈りを捧げていただけませんか?」

神父は実に感心な少女だと思い、快くお祈りを捧げます。

マッチ売りの少女はさらに付け加えました。

マップの少女「神父様 今晩だけ聖歌隊の靴と服と帽子を貸してもらえませんか?街の皆様に歌を聞かせてあげたいの。」

神父「もちろんだとも。」

マッチ売りの少女は聖歌隊の衣装に着替えると、街灯の下で歌を歌い始めました。

集まってきた街の人たちに少女は問いかけます。

マッチ売りの少女「来年こそは素晴らしい1年にしたいと思っている皆様にこのマッチをオススメ致します。このマッチはみなさんの来年の幸せを願い神父さまが心を込めてお祈りしてくださった幸せになれるマッチです。新年の最初のランプをこのマッチで付けてください。そうすれば必ず来年はいい年になります。さぁ幸せになれるマッチはいかがですか?新年最初に火をともすと幸せになれるマッチはいかがですか?」

少女の話を聞いていた街の人たちはなるほど。と思い皆マッチを買って行きました。幸せを呼ぶマッチは次から次へと定価の何倍もの価格で売れて行きました。

マッチ売りの少女は残ったマッチでタバコに火をつけ一思いに煙吹かすと、タバコを地面に叩き付けて捨てて言いました。

「ふー ほんまコイツらチョロいで。」

マッチ売りの少女は、ずっしりと金貨がつまった袋を担ぐと、家路へと向かうのでした。

おしまい。






2.マッチ売りの少女「マッチが売れないなら別のニーズをつくればいいじゃない。」

 
マッチ売りの少女は子供たちを呼び止めました。

子供たち「お姉ちゃんこれなぁに? 」

マッチ売りの少女「これはね、マッチと言ってほら、こうやって擦ると火がつく魔法の道具なの。」

子供たち「すごい! これ欲しいなぁ!」

マッチ売りの少女「いいわよ。ほら。全部あげるわ。みんなで仲良くわけてね。その代わりといってはなんだけど、このバケツをつくるのを手伝って欲しいの。」

子供たち「ありがとう!お姉ちゃん。お安い御用だよ!みんなで手伝うね!」

マッチ売りの少女「ありがとう。みんなのおかげで助かったわ。はい。これお礼のサツマイモ。焼くととても美味しいのよ。お父さんやお母さんには絶対に内緒よ。」

子供たち「わぁ、ありがとう。さっそく焼いて食べるね!」

マッチ売りの少女「さて・・・と。」

少女は準備を始めました。

しばらくして、街から煌々と燃え盛る火の手が次々とあがりました。

街の人「大変だーー!火事だーー!!!水だ!! 水をくれ!!」

マッチ売りの少女「あら!火事! まぁ大変ね! このバケツは売り物なんだけどよかったら使ってくださいな。こちらに水も用意してありますわ。」

街の人「ちょうど良かった!すぐに全部売ってくれ!釣りはいらないぜ!」

その日、なぜかあちこちでぼや騒ぎが発生し、少女が用意したバケツは飛ぶように売れて行きました。

街の人「まったく危ないところだった。それにしてもどうしてこんなにあちこちで火事が起きたのやら・・・子供のいたずらか? けしからんな!」

マッチ売りの少女「あらあら、子供のいたずらにも困ったものね。さて運がいいことにマッチも商品も全部無くなったことだしお家へ帰ろうかしら。」

マッチ売りの少女は、ほくほく顔で家路へと向かうのでした。

おしまい


3.マッチ売りの少女「マッチが売れないならバブルをつくればいいじゃない。」

マッチ売りの少女は手持ちの全財産を持って、助手の少年と一緒に、隣町に行くと大人達に言いました。

マッチ売りの少女「初めまして。私の御主人様のために皆様のマッチを一箱100円ですぐに売って欲いただけませんか。」

マッチはありふれたものだったので、その街の大人たちは手元のマッチを喜んで100円で売りました。

しばらくして、マッチ売りの少女が再び大人達の元へ訪れて言いました。

マッチ売りの少女「またマッチをすぐに売って欲しいの。御主人様は今度は1箱200円で買い取るとおっしゃっているわ。」

相変わらずマッチはありふれたものだったので、大人達はその街の別のマッチ売りの少女からマッチをかき集めてきて売りました。

そしてしばらくして、マッチ売りの少女がまた大人たちのところへ訪れて言いました。

マッチ売りの少女「またマッチをすぐに売って欲しいの。今度は1箱250円で買い取るとのことよ。」

しかしすぐに用意できるマッチの数はかなり減ってきているので、数を集めるのは難しくなっていました。

マッチ売りの少女「あら、困ったわ。もっとたくさんのマッチが今すぐ必要なのに。わかったわ。じゃあ1箱500円で買い取ることにしましょう。私はマッチが用意できるのにもう少し時間がかかることを御主人様に伝えてくるので、その間私の助手の少年に代わりにマッチの買い付けをお願いするわね。」

マッチ売りの少女が留守の間に、この少年は大人たちにこう言いました。

少年「今まで彼女が集めてきたこのたくさんのマッチを、あなたたちにこっそり350円で売りますから、次に彼女が戻ったら、それらを500円で売るといいでしょう。御主人様はお金持ちなので気づきませんよ。」

なるほど、それなら簡単だ。と大人たちはそれぞれお金を出し合って、そのすべてのマッチを一箱350円で買いました。


しかしその後、待てども待てども大人たちはマッチ売りの少女も助手の少年も二度と見ることはありませんでした。

その街のマッチ売りの少女たちは、大人たちがマッチをすべて買いあげてくれたので無事にお家に帰る事ができました。

そしてただマッチだけはただそこらじゅうにあふれていましたとさ。

おしまい。


以上、適当にマッチ売りの少女が生き残るためのビジネスプランを考えてみました。


皆さんだったらどうしますか? ぜひ頭の体操として考えてみてはいかがでしょう。


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